災害対策本部長が語る、SBMの災害対応とは

集中豪雨や台風、いつ起こるかわからない地震など、自然災害に対する備えは、建物を管理するためにはとても重要です。三洋ビル管理では、24時間・365日受付のコールセンターと並行して、災害対応も行なっています。今回は災害対策本部長を経験した柴田貴将さんに、災害対応チームの立ち上げ経緯や業務内容について、詳しく語ってもらいました。

 

大規模な災害に対応するマニュアルを作成

建物全体の管理をご依頼いただいているお客様を対象に、大規模な大雨、台風、地震に際して、独自に作成した対策マニュアルに沿った災害対応を行っています。

チームが立ち上がったのは今から10年ほど前。それまでは設備トラブルの緊急対応「サポート24」で災害対応も担当していました。しかし、経験したことのない大雨が頻発するようになり、それに備えるには現場はどう動くかを検証した際、災害対応専門のマニュアルが必要との声が高まりました。私はその作成チームの一員として参加することになったのです。

大雨でも、台風でも、地震でも、その規模によって招集、待機させるスタッフの数や動きが異なります。また事前に接近が予想できる大雨や台風と、いつ起こるかわからない地震とでは、準備の段階でできることが変わります。それまでは経験に基づき、状況に応じて適宜スタッフに指示を出していましたが、それを一つひとつ検証しながら、マニュアルとして明文化していく作業を進めていきました。

試行錯誤しながら、約半年の時間をかけてマニュアルが完成。それ以降、私はマニュアルに基づいた準備や指示をする業務を担当していました。

 

教訓に基づき、マニュアルはブラッシュアップし続ける

大雨の予報や台風の接近情報が発令された際には、数日前から建物の屋上や建物周辺を回って飛散物となりそうな物がないかのチェック、浸水を防ぐ防水板が備えられた建物ではその設置準備を行います。さらに台風が通過した後では、チェックシートを用いての確認がマニュアル化され、スタッフが手分けをしてこの作業を担当しています。
※台風通過後の確認は総合管理をご契約いただいています建物に限ります

またマニュアルの見直しも随時行い、経験から得た改善点や現場の状況を反映した内容に常に改訂しています。例えば、以前大雨の対応をした際、重い防水板を10人がかりでびしょ濡れになりながら設置したことがありました。この教訓から、防水板がある建物では事前に建物そばに準備しておくよう、フローチャートを変更しました。

また熊本地震において現地対応を行った際、必要となった食料・飲料水・衛生備品・工具・各種消耗品等を参考とし、それらを「常備品」として、いつでも持ち出せるように準備しています。

 

万全の準備と迅速な対応が管理会社の使命

災害は頻繁に起こるものではありません。しかしいつ起こるかわからないものですから、その心配がなくなることは絶対にありません。管理会社として、出来る対応を意識しています。

また、遠方にいらっしゃるお客様へ「建物は異常ありませんでした」と安心を届けることも大切。その情報をいち早く報告できるように心がけています。

災害に対する事前の備えと、災害後のしっかりした対応ができるよう、これからも心の準備をしたいと思います。

 

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