「ビジネスホテル等のベッドメイク(客室整備)」を本格始動!! 安定動員・スピード・丁寧さでホテルに貢献

「三洋ビル管理は、ビルメンテナンスのエキスパート」──そう胸を張ること50余年。

最近ではオフィスビル等のビルメンテナンスのみならず、病院をはじめ多目的施設など多様な用途の施設管理でも高い評価をいただくと共に、そこに従事するスタッフたちの高い知識と意欲は、社内でも手応えを感じているところだ。

そんな中ではあるが、ビジネスホテルから「ベッドメイク(客室整備)を」というお声を頂戴しつつ、「客室の稼働状況により日々の作業ボリュームが変動するホテルにおいて、人数配置の対応が難しい」と丁重にお断りを続けている状況でもあった。

過去に受託したホテルのみに留めてきたベッドメイクであったが、2025年、本格始動を宣言するものである。

日本列島至るところ、外国人観光客が埋め尽くす昨今。東京・大阪・名古屋・福岡の主要都市のみならず、SNSが伝える“穴場”や“秘境”、はたまた観光地化されていない農村地帯にまで外国人観光客が訪れる時代となった。

そんな需要に応えるようにホテルは増え続け、人員不足の悲鳴も聞こえてくる。そんな多忙を極めるホテルを、今後はぜひ三洋ビル管理も強くバックアップしていく覚悟だ。

ベッドメイクへは慎重姿勢だった。
その理由とは──

ビルメンテナンスを専門とする三洋ビル管理は、以前ベッドメイクを実施していたが、受託を制限していた。約10年前に諸般の事情によりお引き受けするかたちで、熊本のビジネスホテル、そして5〜6年前には福岡でもベッドメイク業務をスタートさせた。

「ベッドメイク」とひとことで言っても、その業務とは「安定した人員の確保」、「清掃スピードの速さ」、そして何よりも「清掃のクオリティの高さ」が求められる、非常にシビアな現場だ。

熊本のホテルでは、日本人スタッフ10数名を配置し、1日100室ほどの清掃を担当してきた。スタッフの平均年齢は50歳前後で、1部屋ごとのベッドメイキングに加え、バスルームやトイレの清掃、アメニティの補充など、多岐にわたる業務はなかなかの重労働ともいえる。

それに加え、チェックアウトから次のチェックインまでの間に清掃を仕上げなければいけないため、スピードや効率も問われる。

──ならば、人員を増やしてスピードはもちろん、一人あたりの体力的負担を軽減ささればいいではないか、という発想が浮かぶだろうが、ホテル側としては人件費を少しでも削った発注を求めるのは当然のこと。適正人数というより、必要最低限の人員しか配置できない現状ともいえる。

そのため、日々変動する作業ボリュームに対応することを考えると、これまでは積極的にベッドメイク業務を広げていく考えには及ばなかったのだ。

外国人スタッフの若い力が加わり、
課題であったボリュームの増減に対応できるように

三洋ビル管理の社内体制が大きく変わったのは、数年前から技能実習生や特定技能である外国人スタッフを積極的に受け入れ始めたことがきっかけとなった。

ビルメンテナンスをはじめとするさまざまな現場ではすでに人材を投入しており、ある程度の成果をもって熊本のホテルにも2年前に1名、昨年さらに1名と、計2名の若い外国人スタッフを配置した。

この少数の若者たちの登場が、現場全体に想像以上の好影響をもたらしていく。若いスタッフが有り余る体力で一生懸命に働く姿は清々しく、またベテランの既存スタッフたちにも好影響を与え、清掃スタッフが一丸となって取り組んでいくようなコミュニケーションも生まれたという。

さらに同じタイミングで「ポイント制度」として、1部屋を清掃完了することでインセンティブを出す仕組みを導入した。これによりスタッフたちのモチベーションがよりアップ。外国人スタッフはもちろん、長年働いてきた既存スタッフたちにも“刺激”が加わり、動き方が明らかに変わっていった。

現在では1回の勤務につき、1人当たり10部屋程度を実施し、15~20部屋前後をこなすスタッフも増えてきている。人員の安定だけでなく、効率化や現場の活気といった、目に見える効果が現れ始めたのだ。

1人当たりの実施部屋数が増えたことで、変動する作業ボリュームに対応できるようになったため、三洋ビル管理が今後はベッドメイクにも力を入れていこうという方針へと転換することになったのだ。

これまで慎重だったベッドメイクへの姿勢が、若い力と制度改革によって、大きく前進した瞬間となった。

教育体制と仕組みが信頼の土台に

外国人スタッフの配置では、「人材の安定」に関する効果が大きい。その裏には、教育体制と、確かな人材選定の仕組みがしっかりと整備されている。

社内では外国人スタッフのマネージャー育成を行っており、外国人スタッフは日々の業務の中で着実にスキルアップを図っている。日本語でのコミュニケーションもスムーズにこなす人材も多く、現場で齟齬によるトラブルはそう多く起こっていない。

また、外国人スタッフの安定的な確保のため、採用についても妥協がない。半年に一度のペースで採用活動を実施し、海外の受け入れ機関とも連携しながら、意欲があり、コミュニケーション能力も高い人材のみを厳選。その結果、現場では「クオリティ」「スピード」「安定性」を兼ね備えたスタッフが定着しているといえる。

三洋ビル管理は今、ベッドメイク業務の本格参入へと舵を切りつつあるが、それは“新しい業務”ではなく、これまでのビルメンテナンスのノウハウを活かした延長線上でもある。

清掃業務のクオリティもさることながら、ご所望であれば設備管理も含めてまるごと請け負える体制もある。ホテル運営における心強いパートナーになることを目指していく三洋ビル管理の姿に、今後も注目だ。

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