「清掃業務」は働き方の理想形!?そのおかげで趣味が思いっきり楽しめる!

このコラムで幾度となく仕事ぶりを紹介してきた、博物館の清掃責任者・尾崎宏一さん。福岡市内にある博物館の清掃業務ということで、早朝に出勤し、最高の空間を維持するために日々尽力しています。

そんな尾崎さん──三洋ビル管理に転職し、この清掃業務を担当するまでは「早起きが苦手でした」と語る。それが今では「この働き方が最高です! 早朝から仕事ができるので、帰宅後の自分時間が大いに増えました」とも。

さて、どんな話を聞かせてくれるのでしょうか。

 

「博物館」という難しい清掃業務を担当。
そして肉体労働の後は、作曲活動!?

尾崎さんの担当は、「博物館」という特殊な空間の清掃業務。来場者が訪れる時間までに、完璧な状態でお出迎えして当たり前の場所といえます。

ここでちょっと想像してみてください。

もし自分が博物館や美術館を訪れた際、白い石でできた建物前広場などに、前日に誰かがこぼしたメロンソーダと思われる緑色のシミがあったら……ちょっとがっかりしますよね。とはいえ、来場者の方が持っていた飲み物などをこぼしてしまう、ということだってあり得る話です。そうした汚れにも、さまざまな薬剤を駆使して元の状態に戻す作業を行っているのが、尾崎さんたち清掃スタッフ。

単に毎日同じ清掃内容を行っているというだけではなく、その日その日によって対処の仕方も違うという、難易度の高い“頭脳戦”の現場でもある大変な任務なのです。

 

──というのが、尾崎さんの業務のおさらい。

そんな、縁の下の力持ち、ある意味泥臭い仕事をしている尾崎さんですが、ひと度ユニフォームを脱ぐと、なんと!!アーティスト&クリエイターとしての顔を持つのです。

「実は趣味でクラブDJをやっています。大学時代に入っていたサークルがきっかけで始めて、社会人になってからも休みの日の前日に活動をしているんですよ」と尾崎さん。

昨今では珍しいともいえる「レコード」をまわすことにこだわりがあるともいい、帰宅してからの時間を利用して、次回のイベントでかけるレコードの選曲や、自身でも作曲活動なども行っているというからすごい!

しかし早朝から肉体労働をやって、クラブDJの趣味も楽しむとは、時間はどんなふうに使っているのかを訊いてみました。

 

自分らしい自分時間が持てるように。
「この会社に転職してよかった!」

尾崎さんに話を訊いている中で、何度も「本当にこの会社に転職してよかったです」という言葉を口にされました。それは「仕事に就いた当初は、早朝6時に出勤というのがしんどいと思っていましたが、慣れてくると1日が有効に使えることに気づいたんです」という語りから始まります。

大前提として仕事は誰にとっても大事な生活基盤ではありますが、自分らしさを保つことも他方で大事なことです。しかし、社会人になるとどうしてもプライベートが疎かになってしまうのもまた常で、仕事の時間だけで1日が終わってしまうことも多いことでしょう。

しかし尾崎さんに言わせると、「夕方のまだ明るい時間に家に着きますから、夕食をとった後の時間がとても長くとれるんです。その時間は私の大切な趣味の時間。DJとしての活動のために、家に大量にストックしているレコードを聞き返したり、作曲をしたりしています。この仕事でなかったら、おそらくDJの活動を継続するなんて無理だったと思います」とのこと。」

さらに、「DJの活動はクラブが営業している夜〜朝方という時間帯なので、必然的に太陽を浴びない生活になりがちなんですね。それなのに私の仕事はといえば、朝日と共に屋外などで業務を行っているので、めちゃくちゃ健康的でバランスがいいなとも個人的には思っているんです。自分にとって、ものすごく理想的な仕事だと思っていますし、どんな人にとっても、早朝に朝日を浴びながら体を動かす仕事って、心身がリフレッシュする業務だと思うんですよね」と、熱を込めて話してくれました!

 

DJ活動の翌日は休み!」というシフト。
誰にでも自分らしくいられるように

深夜にクラブのイベントを担当するのがDJの活動ですから、当然翌日は出勤するなんていうことは不可能。よって尾崎さんは、イベントにDJとして参加する翌日は公休というシフトを組んでいると正直に話してくれます。

逆に、「一緒に働く皆さんが趣味の活動のために休みたいと言ったらどうしますか?」と質問してみると、「もちろん大歓迎で、できる限り希望に沿うようにします」と答えてくれました。

とはいえ、「仕事>趣味」という配分であるのは間違いないので、仕事に穴を開けてまで趣味の活動がOKという意味ではありません。それを踏まえた上で尾崎さんは「やっぱり、仕事だけで人生の大半を過ごすというのはバランスが悪いと思うんです。趣味──私のようにDJもそうですし、旅行が好きというのでも良くて、自分に戻れる時間を作ることがすごく大事だと思っています。それがあるからこそ、また仕事を頑張れるという好循環にもつながると思うんです」

クールなイメージの「クラブDJ」の顔を持ちつつ、日頃は汗水流して清掃業務にあたるという、二足のわらじを履く尾崎さん。

昨今「働き方改革」という言葉で企業の就労環境を改善する動きがありますが、それだけではなく「自分らしい時間割」を見直すことで、尾崎さんのように仕事も趣味も楽しめる日常になるように思います。

朝早いことが苦手だったという尾崎さんも、今では「この働き方が理想に近い」と力を込めていうことに鑑みると、自分らしい生き方・働き方が見えてくるかもしれませんね。

 

地元では“ちょっと有名”な尾崎さん。
T.B.という名でDJ活動中

「若い頃はクラブにも行ったけど、最近は全然行ってないなあ〜」と言う40代50代の皆様! そして「クラブに行ってみたいと思っていたけど、最初の一歩が踏み出せない」と思っている20代30代の皆様! T.B.が出演する日にぜひ足を運んでみませんか?

T.B.がかける曲は、多くの人が耳馴染みのある懐かしいものなども積極的に選曲しているので、スッとその空間に溶け込めること間違いなしです。実際、懐かしい曲でも、若い方にとっては“新しい曲”として喜ばれているそう。

T.B.が選曲するグルーブに酔いしれてみてはいかがでしょうか。

 

<T.B.(尾崎宏一)プロフィール>

T.B. (Otonoha,Under Bar)
福岡において今年25年目を迎えたパーティー「otonoha」を主催。
ダンスサイドT.B.とアンビエント/エレクトロニカサイドの本名Ozaki Koichi名義で国内外でのリリースやBGMの提供。多くのアーティストのリミックスなど多方面での活動も積極的に行う。
2025年自身のレーベルOtonoha RecordingsからVegpherとのユニット「asflip」にて「From 2010 E.P.(Vinyl)をリリース。
活動は福岡に留まらず国内外へと広げている。

>https://soundcloud.com/ozaki-koichi-a-k-a-t-b

https://tbotonoha.bandcamp.com/

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